人事労務のツボ

就業規則作成のツボ

社長に就業規則の作成をお勧めすれば「そんなことしたら会社が潰れてしまう!」とよく言われます。気持ちがわからなくはないのですが、私の説明をお聞きいただくと、みなさん納得されます。
私は、ハッキリと言います。
「就業規則を作成しないと会社が潰れてしまう!」

私が何故、就業規則を作らない会社は潰れると思っているのか?

●従業員の権利意識向上及び社長の認識不足
●リストラの増加
●パートタイム・契約従業員の増加
●給与制度の改変
●退職金制度の崩壊

上記理由により、会社は多くの人事労務トラブルに巻き込まれています。長引く不況により、多くの従業員がリストラに会っています。もはや、従業員の多くは、会社は自分を守ってくれないと考えており、会社と従業員の関係がドライなものになってきています。

社長が何故、就業規則を作れば会社が潰れると思っているのか?

●労働時間が長いと思っている
●休日が少ないと思っている
●給与が少ないと思っている
●退職金の規定を作らないといけないと思っている
●年次有給休暇を与えなければならないと思っている

でも、よく考えてみてください。今から、誤解をといていきましょう。
労働時間については、原則は1日8時間以内、1週40時間以内です。週休2日制の会社であるとほぼこの条件はクリアします。

休日に関しては1週間に1日与えることで労働基準法はクリアします。

給与も最低賃金の基準をクリアしていればいいですから、大阪府では1時間703円です。(業種によって若干違いますが)

退職金も支払うことを決めれば規定し、賃金債権になりますが、決めなければ規定を作る必要もありません。

年次有給休暇は、勤続6ヶ月を経過すれば10日与えなければならないし、6年6ヶ月を経過すれば20日与えなければなりません。しかし、会社と従業員の話しあいにより、年次有給休暇の取得する日を決めることができます。

そうです。社長の会社の労働条件は、社長が考えているほど悪くないということです。しかし、社長は「労働時間が長く、休日や有給休暇も与えていない」と思っていることが多いです。従業員は確かに、社長の会社の労働条件に100%満足はしていないかもしれません。しかし、従業員は文句を言わずに会社に来ているではありませんか。

私が何故、就業規則を作りなさいと勧めるのか?

●法律に則った労使間のルールができる
●社長の思惑や慣習による場当たり的な労働条件ではない
●裁判になったときに大きな証拠になる
●厚生労働省の助成金が受けやすくなる

就業規則は、従業員が安心して働くことができるルール作りです。そこには、社長の思惑など入る余地がなく、従業員みんなが法律によって守られて、公平な条件で働くことが大切です。

就業規則を決めていなくても、会社には慣習というものがあります。「前に辞めた人が退職金を貰ったから私もきっと貰えるだろう」「ボーナスも毎年貰っているから貰えるだろう」これが従業員からみた慣習です。慣習が会社のルールになることは非常に怖い事です。

さらに、就業規則は、労働法の最低限の条件をクリアすれば会社側が労働条件を一方的に決めて構いません。但し、今までの労働条件を低下させることは困難ですが・・・。

私共では、労働法のプロとして労働法を熟知し、また、多くのお客様から頂いたニーズの蓄積による経験もあわせて、就業規則を作成します。例えば、ある病院で、1人の看護師さんが妊娠し、その看護師さんはレントゲン室に近づかなくなりました。そこで、「既存の業務をしない時は給与の改正を行う」という文言を入れました。その後別の病院からご依頼いただいた際には、あらかじめこの例を説明し、就業規則に反映させてもらいました。小さなことですが、未然に防げるトラブルは防いでおいた方が賢明です。

その他に、休職規定や慶弔規定、年次有給休暇などの項目は、就業規則を見せて頂くと、笑ってしまうことが多いものです。(すみません・・・。)また、昨今は運用が困難であろう退職金規定や賃金規定等が多く見られ、早く直しておけば問題は防げたのに、放置したばかりに多くの犠牲(お金)を払わないといけない事例も多く見られます。

就業規則は、会社と従業員が働く場所での最低限のルールを定めたものです。大半の会社や社会保険労務士は、就業規則や労基法が到達目標と言いますが、当事務所の作成する就業規則は、「会社と従業員が守る最低限のルール」として活用されています。

従業員数が10人以上の事業所は、就業規則を作成し、従業員の意見書を添えて労働基準監督署に届出る必要があります。

何も、恐れる必要はありません。恐れるのは、いい加減な知識で作成された就業規則を届出る事です。このいい加減な知識で作成された就業規則では将来、不利益変更の問題、訴訟時の証拠、解雇が出来ないなど、致命的な出来事が生れます。

プロが作成した就業規則で、最低限のルール作りと企業防衛を果たしませんか。就業規則は、従業員のためだけではなく、社長のためにも作るのですから・・・・。

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